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イベント・施策
学校の姿勢を問われる事故や事件が起きた時のマスコミ対応について
日々危機管理を行っていても、やむを得ず事故や事件が起きてしまうことがあります。そんな時の危機対応は、さらに火に油を注いでしまうか、もしくは適切な対応でプラスとまでは言わないまでも評価をひっくり返す可能性があります。
日常的な対応ではないので、どうしても後手にまわりがちです。そこで今回は入試広報とはちょっと外れますが、学校内で事件や事故が起こってしまった場合に、慌てず行動できるようにマスコミ相手を中心とした危機対応をご紹介します。
事件や事故は初期対応が大切
2015年1月に某大学で全裸の男性が発見されたということで、その写真がSNS上に拡散され、ニュースでも取り上げられるほどインパクトのある事件がありました。大学がとった対応は、公式サイトでの即日の報告、そして2日後に事件の詳細と処分について同じく公式サイトで発表がされました。
もちろん事件としては学校に悪い印象を与えることになりましたが、その適切な事件対応に称賛の声さえあがりました。この対応が称賛された理由は「対応の早さ」と「適切な検証・処分」です。学校側の真摯な対応に事件は肥大化せず、鎮静化を迎えました。
重大な事件はすぐに発表を
重大な事件であれば遅くても即日中、できるだけ早く報告をしなければいけません。事件後に叩かれる理由は、ほとんどが発表や対応の遅さからです。被害者がいるような事件であれば、隠蔽を図ったと悟られると、多くの人の反感を買ってしまいます。
もう一つは、情報をきちんと公開することです。後から事前に分かっていたはずの情報が露呈してしまうと意図的に情報を隠して事件を終わらせようとしたと思われます。この場合も世間の反感を買って、事件は長く大きくなってしまいます。
このように緊急時の対応方法によって、その後のダメージは大きく異なります。
緊急時の発表方法とは
緊急の事態に発表する手段はいくつかあります。事件や事故の大きさにもよりますが、まずは学校の公式サイトで発表することが賢明でしょう。他には記者会見やプレスリリースを使う方法があります。
- 公式発表を学校のWEBサイトに掲載
- 記者会見を開く
- プレスリリースの配信
謝罪をする必要があるような事件であれば記者会見を開きます。個別で取材を受けるのでなく、記者会見のような形で報道陣を集めるか、主要メディアへプレスリリースを配信して事後対応を行います。
発表するべき内容とは
上述した学校が取った対応で正しかったことは事件に対する適切な検証です。
- 事件や事故の説明:起きたことを正確に伝える
- 現状報告:引き続き対応する必要があるのか
- 事件や事故の原因:今分かっている原因を伝える
- 再発防止策:事件が終わっているのであれば再発防止策を挙げる
- 処分と責任表明:責任者への処分を最後に伝える
このように誰が読んでも分かるように詳細から原因、今後の対策が理解できるように伝えなければいけません。発表がすぐに行われ、きちんとその検証がされていれば、ダメージは最小限に抑えることができます。
まとめ
学校に限らず企業でもそうですが、意図せずとも思わぬ事態は起こってしまうものです。そんな時に事前知識がなければ、世間の批判はどんどん大きくなります。すぐに、適切な対応がとれるように準備しておくことは大切です。